初めて燻製をする際、真っ先に思い浮かんだ燻製場所の候補が「自宅」という方は多いはず。
ただ、匂いの強い燻製を屋内で作っても大丈夫なのかと、不安に思っている方もいることでしょう。
そもそも、燻製は屋内で作ることができるものなのでしょうか。
自宅や賃貸で燻製を作る際に行いたい6つ匂い対策や、屋内での燻製づくりのポイントをまとめました。
匂いの強い燻製は自宅・賃貸で作ってもよい?
結論からいえば、燻製は自宅や賃貸などの屋内で作っても問題はありません。ただし、いくつかの注意があります。
匂い対策をすれば問題なし!
燻製づくりは屋外のイメージが強いものですが、匂い対策をきちんと行なっていれば、屋内でも問題なく燻製を作ることができます。
とはいえ、しっかりと煙は出ますので、ある程度の匂い残りは覚悟しておきましょう。
ベランダ・バルコニーで作るのはNG
自宅で作るといっても、ベランダやバルコニーでの燻製づくりはおすすめしません。
おすすめできない理由は、近隣住民の洗濯物に匂いが移りやすかったり、自宅付近の通行人が不快な思いをしたりするおそれが大きいため。
なかには、「実質外だし大丈夫!」と、ベランダやバルコニーでの燻製づくりを強行する方もいるようですが、マンションや集合住宅ではトラブルの元になりかねませんので、屋内で燻製を作る方が賢明です。
賃貸や新築での燻製づくりは気持ち次第
賃貸や新築に住んでいる方は、壁や家具などへの匂い移り・匂い残りも気になることでしょう。
燻製の匂いは、毎日のように燻せば家の中に匂いは残りやすくなりますが、月に1〜2回、多くても週に1〜2回など、趣味程度で作るぶんには気にするほどにはなりません。
タバコに近い感覚かもしれません。
どうしても不安が拭えなかったり、ご家族に神経質な方がいたりする場合は、自宅での燻製づくりは控えるのが無難です。
自宅の庭やキャンプ場など、屋外であれば匂いを気にすることなく燻製を作ることができるはずですので、お気に入りの場所を見つけて、ぜひぞんぶんに燻製づくりを楽しんでくださいね。
燻製時の匂いを軽減する6つの方法・対策
自宅で燻製を作る際には、匂いや煙への対策が欠かせません。
匂いを軽減する6つの対策をご紹介しますので、自宅での燻製づくりの際はぜひ取り入れてみてください。
換気扇を「強」で回し続ける
言うまでもありませんが、燻製づくりは換気扇の下で、換気扇の強さを「強」にした状態で行います。
燻煙後も、1〜2時間程度は換気扇を回し続けておくのがよいでしょう。換気扇の強さは強以下でも構いません。
これから何度も燻製づくりを行うのであれば、換気扇にフィルターやカバーを取り付けておくと掃除が楽になります。
長時間燻さない
燻製本や燻製のレシピサイトでは、「熱燻で30分」「温燻で2時間」といった燻煙時間が記載されていることも多く、まずはレシピ通りに作ろうと考える燻製初心者の方も多いはずです。
しかし、特に賃貸やマンション等で燻製をする場合は、残念ですが長時間の燻煙が必要なレシピは諦めていただきたいです。
長時間の燻煙を避けて欲しい理由は、それだけ煙の量が増えるから。
ワンルームで1時間なんか燻した日には、最大限に換気をしても火災報知器がなりかねません。
屋内での燻製づくりでは、基本は5分前後、慣れてきても15分程度の燻煙に留めておくようにしましょう。
布製品をしまう・隠す
布製品は煙の匂いが定着しやすいため、燻煙前にできるだけしまったり、隠したりしておくようにします。
これは、焼肉や鍋を楽しむ時と同じようなイメージです。
ソファー・カーテンなど、移動が難しい家具への匂い移りを完全に防ぐことは困難なので、美味しさの代償として多少の匂い移りは覚悟はしておきましょう。
クローゼットや扉を閉める
クローゼットやドアを閉めることも、燻製の匂い対策には非常に有効です。
クッションやぬいぐるみは、クローゼットに入れておくだけで匂い移りを軽減することができます。
ただ、うっかり閉め忘れてしまうと、数日間は香ばしさの残る衣類をまとうハメになりますので気をつけてくださいね。
使用後の燻製器はすぐに片付ける
使用後の燻製器は匂いのもとになりますので、できるだけ早く片付けましょう。
スモークチップの燃え残りには、十分ご注意ください。
煙の少ない燻製器を使う
燻製ブームの影響を受けてか、最近では、機密性が高く煙の少ない家庭用燻製器が販売されるようになりました。
鍋型・少煙タイプの家庭用燻製器を販売している有名なメーカーは、魔法びんのパイオニアであるTHERMOS(サーモス)、アウトドアメーカーのSOTO(ソト)やCOLEMAN(コールマン)などなど。
燻製を長く楽しみたいと考えている方であれば、初めからスペックの高い燻製器を用意して燻製づくりをスタートするのもよいかもしれません。
また、さらに簡易的に燻製づくりが楽しめるフードスモーカーという燻製器もありますので、気になった方はぜひ調べてみてくださいね。
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自宅燻製の匂いが気にならなくなるポイント
前項では燻煙当日の匂い対策をご紹介しましたが、ここではより広い範囲での自宅燻製のポイントをご紹介します。
匂いは2〜3日で消える!
屋内で燻製を作る場合、大なり小なり匂いは残ります。
しかし、匂いは2〜3日でほぼ消えますので、過度に心配する必要はないでしょう。
煙や匂いがどの程度になるのかわからず心配……という方は、一度、使い古した鍋や100円均一で買ったフライパンなどの上でスモークチップを発煙させてみてください。
匂いや煙が気になった方は、屋内での燻製づくりは諦めた方がよいかもしれません。
通気口の位置を考慮する
換気扇の通気口の位置を確認したうえで燻製づくりをすることも、燻製の匂いが気にならなくなるためのポイントです。
正確にいえば、気にならなくなるのは匂いそのものではなく、自宅で燻製作りを行うことに対する罪悪感です。
自宅が一戸建てではない場合、通気口の位置は玄関側、もしくはベランダ側のいずれかについていることが多いかと思います。
玄関側に通気口がある場合は出勤・帰宅の時間帯を避け、ベランダ側にある場合は洗濯物が外干しされていないであろう時間帯で燻製づくりを行えば、近隣住民とのトラブルに発展にくくなるはずです。
燻製を作る時間帯に配慮する
集合住宅やマンションに住んでいる方は、通気口の位置とあわせて、燻製を作る時間帯にも配慮するのがよいでしょう。
おすすめの時間帯は、深夜から早朝にかけて。
前述したように、日中はベランダに洗濯物を干している方も少なくないですし、夕方は登下校や帰宅ラッシュで人足が増えます。
「焦げ臭い……これは火事かもしれない!」と感じて通報する方がいないとも限りませんので、できるだけ近隣住民に迷惑がかからない時間帯を狙って燻しましょう。
雨の日は狙い目
雨や台風の日は、自宅での燻製づくりに最適の天候です。
煙の匂いが広がりにくい、かつ近隣住民の洗濯物を気にする必要がないので、いつもより少し長めに燻してみるなど、ぜひ思い切って燻製づくりを楽しんでみてください。
匂い対策を万全にして自宅・屋内の燻製を楽しもう!
自宅・屋内で燻製を作ることは可能です。
ご紹介した6つの対策を行えば、匂い残りや匂い移りもそこまで気にならないはずですので、ぜひ近隣住民に配慮しながら、自宅での燻製づくりにチャレンジしてみてくださいね。
ただ、「対策をしても煙の匂いが気になりそう……」という方は、屋外で燻製づくりを行うか、販売されている燻製品を楽しむ方が性に合っているかもしれません。
燻製屋猫松では、定番のナッツやチーズをはじめ、ラムレーズンやお塩などの変わり種の燻製も販売しています。
数時間、じっくり燻した燻製品の美味しさは格別ですので、気になった方はぜひ燻製屋猫松のオンラインショップを覗いてみてくださいね。
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